室町時代
建武の新政
武士たちに手伝ってもらって鎌倉幕府を倒した後醍醐天皇は、念願の天皇中心の政治を始めました。
これは天皇に全ての権力を集中させる独裁政治みたいなもので、「とりあえず俺が全部決めるわ」と、それまで天皇の代わりに政治をしてきた摂政・関白という役職を廃止しちゃったり、「日本の土地って元々全部天皇のものじゃん? だから今の持ち主1回リセットねー」と土地の権利を取り上げてしまったり。(後に撤回しました)
武士の人たちはもちろん「お前のために幕府倒したんじゃねえし!」と超激怒。足利尊氏を中心として後醍醐天皇と戦うこととなりました。
南北朝時代
でもこのままだと足利さんたちはただの反乱軍です。
「何事にも大義名分がないとマズくね?」ということで、足利尊氏は後醍醐天皇にやめさせられた前の天皇を上皇として担ぎ出すことにしました。彼の弟を新たに天皇として即位させて、「これは反乱じゃなくて、天皇家内部の争いですよー」という体を整えたのです。
一方の後醍醐天皇はというと、天皇の即位に必要な三種の神器を足利さんたちに渡し、和解したと見せかけて吉野に逃亡。
「はい残念! あんたに渡した神器、実は偽物でしたー。だから本物持ってる俺が天皇ね!」と、逃亡先に勝手に朝廷を作っちゃいます。吉野は御所のある京都から見て南にあるので、こっちが南朝。
この2つの朝廷の争いは全国に飛び火して、後醍醐天皇や足利尊氏の死後もなんだかんだ60年ほど続くことになります。
室町時代
足利尊氏は新しい天皇を即位させると、俺と武士たちでこんな感じの政治やるよーっていう建武式目を出しました。
その後、後醍醐天皇の味方の超強い人たちが相次いで戦死。「南朝終わったな」という雰囲気が濃厚になった頃、ようやく足利尊氏が征夷大将軍に任命されたのでした。
こうして京都に開かれたのが室町幕府。
ここから15代目の将軍・足利義昭が織田信長によって京都から追放されるまでの240年近くが室町時代です。
戦国時代
室町時代は各地方を治める人たち(守護って呼びます)の力がどんどん強くなり、相続システムが変わったこともあって争いが絶えませんでした。
そんな中、地方の偉い人たちの家で相続争いが起き、それぞれに味方する幕府の偉い人や将軍家の跡目争いも絡んで、なんだかぐっちゃぐちゃの戦い(応仁の乱)になってしまいます。
この頃には既に幕府の力は弱くなっていたので、全国各地の偉い人たちはすっかり「戦って自分の領地増やそうぜ」という流れに。
ここから100年以上に渡って、そこら中でみんなが戦いに明け暮れた男のロマンあふれる時代が続くこととなるのです。
時代区分としては室町時代の後半から安土桃山時代にかけての時期と被ってますが、このサイトでは分けて書いていこうと思います。
安土桃山時代
織田信長と豊臣秀吉が(ほぼ)天下統一していた時代です。
戦国時代を勝ち抜いた織田信長が室町幕府を滅ぼしてから、豊臣秀吉が死去し、「そろそろ誰が天下取るか決めようぜ」っていう関ヶ原の戦いを経て、最終的に徳川家康が江戸幕府を開くまでのおおよそ30年間を安土桃山時代といいます。
江戸時代
関ヶ原の戦いで勝った徳川家康が征夷大将軍に任命されて江戸に幕府を開いてから、15代将軍・慶喜が大政奉還(政権を朝廷に返すこと)した1867年、もしくは江戸城を明治政府軍に明け渡した1968年までの265年ほどが江戸時代です。
簡単に言えば、徳川さんちの面々が代々ずーっと日本を治めてた時代。
民の一揆などはありましたが、幕末までは大きな戦もなく、わりと平和な時代が続きました。
幕末
文字どおり、幕府の時代の末期、江戸時代の終わり頃のことです。
色んな思想と色んな立場の偉い人たちや偉くない人たちが入り乱れて、そこら中でテロや暗殺や戦争が起きたりした超めまぐるしい時代。
“幕末”というのがいつからいつまでを指すかという定義は決まっていないらしいですが、このサイトでは、アメリカからペリー率いる黒船軍団がやって来て、日本に開国を求めたあたりから、幕府軍と新政府軍の戦いである戊辰戦争の終わりまでを書いていきます。
明治時代
幕府から天皇へ政権が返されて(大政奉還)、政府による新しい政治が始まり、明治と改元されてから、明治天皇が崩御して大正天皇が即位するまでの45年間が明治時代。
とにかく色んなことが変わって、日本が急激に近代国家となっていった時代です。
地方を治めていた武士たちから天皇へ領地が返され、刀を持つ武士がいなくなり、江戸は東京に。藩は県になり、学校や警察、徴兵制度や軍隊ができて、内閣ができて、欧米に追いつけ追い越せと色んな人が頑張って今の日本の基礎が作られました。
大正時代
明治時代の内戦や外国との戦争もひと段落ついた、つかの間の平和な時代。
明治維新で入ってきた洋風の生活や文化にも慣れ、経済や都市が発達したことで、大正モダンと呼ばれる華やかな文化が花開くことに。社会に出て働く女性も増え、スポーツや音楽、映画などの娯楽もどんどん生まれました。
大正時代は15年という短い期間ですが、この間に関東大震災や第一次世界大戦という大きな事件が起きています。
昭和時代
第一次世界大戦後の世界的な不景気(世界恐慌)から始まった昭和。
日本の貿易相手だった国々が「不景気だから自分の国を優先するよ」と言い出し、資源を輸入に頼っていた日本の偉い人たちは困り果てていました。
「貿易がダメなら戦争しかない」という軍部の意見に政府は当初反対していましたが、強い力を持つようになっていた軍部に押し切られてしまい、中国・朝鮮へ進出することに。
これが欧米諸国との摩擦をまねき、第二次世界大戦へ突入していくことになりました。